池波 正太郎(新潮文庫)
剣客商売シリーズ15作目
小兵衛を通して池波自身の「老い」に対する想いが現れているような。
「おたま」
白猫・お玉があるじを助けるために小兵衛を呼びにくる。
そこには四十年前に辻平右衛門道場で仁王と呼ばれた、夏目八十郎が縛り付けられていた。
「特別長編・二十番斬り」
皆川石見守の世継ぎ騒動に巻き込まれる小兵衛。
田沼意次の長男・田沼山城守意知が江戸城中において佐野善左衛門に斬る付けられ死に至るといった、田沼意次を巡る政治模様も交え総力戦。
杉原秀、横山正元、弥七、傘徳、又六、千駄ヶ谷の松崎助右衛門
小兵衛が明け方目眩に襲われるところから始まる。
小川宗鉄に見てもらうと「六十六才で、ようやく老人の躰に向かいつつある印を見た...」といわれる。
その日の昼近く、隠宅の物置に隠れた賊を追って侍がとを蹴破ろうとしている。小兵衛が追い払い賊を確かめると、太ももを切られた門人・井関助太郎と幼い子供だった。
目次:「目眩の日」「皆川石見守屋敷」「誘拐」「その前夜」「流星」「卯の花腐し」
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