綾辻 行人(角川書店、2009/10/29)
「気をつけて。もう、始まっているかもしれない」
という、帯のキャッチフレーズと表紙に惹かれて読み出した。
また、このミステリーがスゴイ!2010年版、3位でもある。
この物語は、学校に良くある七不思議「本当は誰にも言っちゃいけないんだけど」という26年前の「呪い」話から始まる。
26年前、夜見山北中学校の3年3組には「ミサキ」という生徒がいた。スポーツ万能かつ優等生でありながら、気さくなみんなの人気者だったミサキがある日事故にあい急死してしまう。
クラスメイトたちは善意から、卒業するまで今まで通りミサキが生きているかのように過ごそうと決める。
しかし、この行動が3年3組に「呪い」といわれる現象をもたらしてしまう。
1998年春。榊原恒一は、その3年3組に転校してくるが、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に不審を抱く。そんな中、片目に眼帯をつけていつも一人でいる、美少女ミサキ・メイに魅せられた恒一は彼女に近づくが、クラスメイトの反応はますます不自然なものになっていく。
事情が解らないまま迎えたある日、クラス委員の桜木ゆかりが目の前で死を遂げる。それがきっかけとなっていっそう怯えの色を強くするクラスメイトたち。