2005年2月10日木曜日

剣客商売「春の嵐」

池波 正太郎(新潮文庫)

剣客商売シリーズ第10作
秋山大治郎を名乗る頭巾の辻斬りを巡る七編。

収録7編のあらすじ
「除夜の客」
大晦日の晩、八百石の旗本、井上主計助が秋山大治郎と名乗る頭巾の侍に斬殺される。
同じ頃、団子坂の杉本道場では、首を括って死のうとしていた菓子舗、不二屋太兵衛の倅、芳次郎を又太郎が助ける。
「寒頭巾」
又太郎に助けられた芳次郎、太兵衛の頼みもあり杉本道場
で寝泊まりすることに。
「善光寺・境内」
正月九日、松平越中守定信の家来、伊藤助之進が秋山大治郎と名乗る頭巾の侍に斬殺される。
秋山大治郎は評定所で取り調べを受ける。
ずっと青山を張っていた傘屋の徳次郎が大治郎にそっくりの頭巾の侍を発見する。
「頭巾が襲う」
徳次郎が突き止めた頭巾の男の隠れ家は、小兵衛も面識がある戸羽休庵の屋敷だった。
小兵衛は、荒川大学信勝を訪ね戸羽休庵が亡くなっていることと、現在は孫、戸羽平九郎が住んでいることを知る。
「名残の雪」
戸羽の屋敷を探るため訪ねた小兵衛を尾行してきた岩森源蔵を杉本道場に誘い込み、生け捕りにしてみると、芳次郎の恋敵?の配下だった。
「一橋控屋敷」
小兵衛は、田沼意次と会うが事が複雑であることを再確認する。
戸羽平九郎は、小兵衛に気付かれたことを知り、身柄を一橋控屋敷へ移すが戸羽屋敷の下男が一橋控屋敷に入るところを傘徳みとどける。
「老の鶯」
一橋控屋敷を張っていた傘徳は、出てきた侍が佐田国蔵の道場にはいるところを確認する。
翌日、小兵衛が道場を見に行くと、偶然、昔の門人、原田勘助に声をかけられ、佐田国蔵と会うことになり、平九郎が「大むら」に身柄を移したことを知る。

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