ロバート・J・ソウヤー、内田 昌之(翻訳)(ハヤカワ文庫SF、1994)
主人公のアフサンは、知性のある恐竜、キンタグリオ一族。
宮廷に仕える占星師タク=サリ−ドのもとで見習中の弟子として勉学にはげむ少年恐竜。
神を絶対的なものと考え、森羅万象を非科学的に解釈する師サリードの教えに不満を感じてもいたアフサンは、ワブ=ノヴァトの発明した遠見鏡を使って今まで誰も考えた事のない事実を知り、それを伝える役目を負う。
真実を求める少年恐竜の成長を描く冒険SF。
ソウヤーの小説では、いつも思いもよらない展開に驚かされるが、今回の恐竜ガリレオ物語もとても盛りだくさんな内容で楽しめる。
縄張り意識とか本能である殺戮の衝動など恐竜という代弁者を使ってはいるものの、そっくり人間に当てはまるところが妙に腑に落ちる。
結局人間も野生動物なのね、と。
0 件のコメント:
コメントを投稿