池波 正太郎(新潮社)
大治郎と三冬も一緒になり、登場人物も揃ってきて、物語が少し変わってきたよう。
タイトルにもなっている「狂乱」をはじめ、もの悲しいようなストーリーがおおい。
収録6編の登場人物
「毒婦」
元長を訪れた小兵衛とおはる、以前不二楼にいた座敷女中の亭主、大工の由次郎が暴れている。聞けば、女房のおきよをかこまっているという。
「狐雨」
無外流の剣客、杉本又左衛門の長男、杉本又太郎。ある日突然強くなった裏には狐の存在が。
「狂乱」
牛堀久万之助道場で出会った、本多丹波守の家人、石川甚市。狂犬ではないかと疑っていた石川の寂しげな後ろ姿を見て声をかける小兵衛。しかし、ズレ始めたかみ合わせは戻らない。
「仁三郎の顔」
傘屋の徳次郎の元へ岩戸のの繁蔵が持ってきた情報、黒羽の仁三郎が江戸にもっどた。
仁三郎は兄を売った元弥七の子分、佐平を殺すために。
「女と男」
小兵衛の道場に通っていたことがある高瀬照太郎をふとしたことで隠宅に連れ帰る。
高瀬は腹を切った上に心臓も弱り2〜3日の命。
小兵衛は女関係でボロボロになった高瀬の死に水をとる。
「秋の炬燵」
手裏剣の名手、杉原秀が小兵衛の隠宅に向かっていると、十間川に沿った道で文太郎という子供を助けて連れ帰る。白金の徳蔵が百両で引き受けていた。
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