夏川 草介(小学館、2009/8/27)
本庄病院に勤務する内科医、栗原一止を主人公にした話。第十回小学館文庫賞受賞作。
本庄病院は日常的に医師が不足しているため三日間不眠不休で勤務を続けることも多く、また、専門外の患者を診ることも当たり前。こんな環境で5年間を過ごした栗原に母校の医局から誘いがかかる。
大学で先端医療を学ぶチャンスな訳だ。
しかし、地域医療の真っ只中でもう手だてがないために見放された患者たちの為に出来ることを一緒にする医者がいてもいいのではないかと悩む。
タイトルや帯のコピーから神懸かりや奇跡的なことが書かれているのかと勝手に想像していたが、物語も登場人物もとても人間的で、なので余計素直に温かい気持ちになる。
とくに妻ハルさんとの関係がいいな。
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