ダン・シモンズ(著)嶋田 洋一、渡辺 庸子(翻訳)(Hayakawa novels)
主人公のダーウィン・マイナーは、ローレンスとトルーディー夫妻だけの小さな保険調査会社で事故復元調査員をしている。ある日愛車NSXでフリーウエイを走行中、スモークガラスのベンツE340に銃撃されたことから命を狙われている事を知る。
この裏には、カリフォルニア各地の路上や工事現場で頻発する保険金搾取を狙う巨大組織の存在があった。
カルフォルニア州検事局主任女性捜査官シドは、その組織の解体するべくダーウィンに協力を求める。
カーチェイスからはじまり、グライダー対ヘリコプターの空中戦、最後はスナイパー同士の心理戦へと続くサスペンス・アクション。読み進むにつれ主人公ダーウィンの経歴が明らかになり期待が高まる。
サイドストーリーに登場する逸話がなかなかおもしろく、映像化したら結構グロだろうなと思うところでも重くならずに読み進む事ができる。
タイトル「ダーウィンの剃刀」は14世紀の論理学者オッカムのウィリアムによるものとされる原理「オッカムの剃刀」のパロディー。この原理は「むやみに実体の数を増やしてはならない。」 という事らしい。
因みに、文中では
「通常、他の全ての条件が同じなら、もっとも単純な解決法が正しい解決法である。」オッカム
「通常、他の全ての条件が同じなら、もっとも単純な解決法は愚かな解決法である。」ダーウィン
登場人物
ダーウィン・マイナー 事故復元調査員
ローレンス・スチュワート 保険調査会社の経営者
トルーディ ローレンスの妻
シド・オルスン 州検事局の主任捜査員
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