2010年8月10日火曜日

螺鈿迷宮

海堂 尊(角川書店、2006/11/30)

イノセントゲリラを読み出したら、どうも途中が抜けている感じがして、「螺鈿迷宮」を先に読むことにした。
内容的には「チーム・バチスタの栄光」からはじまる、白鳥・田口シリーズなのだが、出版社が違うため時系列を見落としていたようだ。

舞台は、これまでにたびたび登場していた碧翠院桜宮病院。
ここに東城大学医学部付属病院で実習を終えた氷姫こと姫宮が潜入している。
この姫宮と絡み、話を可笑しくしているのは、東城大学医学部の学生・天馬大吉、この物語の語り部でもあり、後半明らかにされる重要な存在。
大吉は幼なじみの別宮洋子(現在は時風新報社会部主任補佐)に無理くり依頼され内部調査のためボランティアとして潜入する。
もちろん様々な仕込みは、白鳥調査官の差し金。バチスタの時のような強引さではなく、思慮、優しさなどが目立つ役柄になっている。

最後に巌雄が話す謎解きや、エピローグでの桜宮家の生き残りの書き方など、事実を淡々と解き明かす本シリーズよりもちょっとミステリーっぽい。説明が多いって気はするけど。
これで安心してイノセントゲリラを読める。

主な登場人物
桜宮巌雄
桜宮華緒
桜宮葵
桜宮すみれ
桜宮小百合

結城
立花茜
立花善次(高倉善次)

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