2005年11月11日金曜日

ベルカ、吠えないのか?

古川 日出男(文藝春秋、2005,4)

古川 日出男、9作目にあたる本作品は書き下ろし。
犬の生涯や運命を通した20世紀の歴史を作者本人が語っている。

1943年・アリューシャン列島。
アッツ島の守備隊が全滅した日本軍は、キスカ島からの全軍撤退を敢行。
島には「北」「勇」「勝」「エクスプロージョン」の4頭の軍用犬だけが残された。そしてそれはイヌによる新しい歴史の始まりだった——。(文藝春秋)
作者曰く、小説はこの世の中と格闘するための実戦的なツール、武器であり、小説がただの小説で終わることを否定しはじめている、ということらしい。

確かに特徴的な文体にも磨きがかかっている。

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