2005年3月17日木曜日

剣客商売 「ないしょないしょ」

池波 正太郎(新潮文庫)

新発田のお福を巡る「剣客商売シリーズ」のサイドストーリー。
お福が関わった神谷弥十郎、三浦平四郎、五平を松永市九郎に斬殺されたお福の敵討ちを小兵衛が助ける。
36才で生涯を閉じるお福の物語。
なんか、妙にもの悲しいと思うのはシリーズをずっと読んできたからか。
これでほぼ完読。
やはり最初の頃の躍動感が一番読んでいて気持ちよかったな。
後半は池波そのもののようで痛々しく思うところが多々あったように思う。
まぁ、大治郎と三冬が結婚する前の物語を読めば良いのだろうが、なぜか浸みてしまうのが、池波の良いところか。
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蜩(ひぐらし)
江戸の空
2年後
秋山小兵衛
碁盤の糸
倉田屋半七
殺刀
二十歳の春
黒い蝶
谷中・蛍沢
青い眉
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2005年3月9日水曜日

剣客商売 「浮沈」

池波 正太郎(新潮文庫)

剣客商売シリーズ16作目
剣客商売の特別長編

この物語では、小兵衛は66才、本編はすでに終わりをつげ、75才の小兵衛まで書かれている。
物語中、人手が足りないという話になるが、大治郎、三冬はあまり登場せず説明も特にないのが寂しい。一方、杉原秀と又六が夫婦になる。
小兵衛が40才の時の回想から始まる。
当時の門人・滝久蔵の仇討ちの助太刀をする小兵衛、敵は木村平八郎、その助太刀・山崎勘介との決闘、26年を経てこの時関係していたものたちが関わり合う。
他に、小兵衛が四谷道場時代に金を借りた、金貸し・平松多四郎とその息・伊太郎、小兵衛に敗れ恨みを抱、浪人・伊丹又十郎。

目次:「深川十万坪」「暗夜襲撃」「浪人・伊丹又十郎」「霜夜の雨」「首」「霞の剣」

2005年3月8日火曜日

ラピスラズリ

山尾 悠子(国書刊行会)

「画題をお知りになりたくはありませんか」という読み出しに惹かれて読み始めてみたものの、最後までよく分からず終了。三枚の版画を巡るエピソード。なのかな。

何の話だったのかも、ピンと来ていない始末。

「やっぱり頭悪いのかな」と想いながらやっと読んだという感じでした。
ごめんなさい。

装幀は綺麗です。
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銅版
閑日
篭の秋
トビアス
青金石
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