2004年10月20日水曜日

マルドゥック・スクランブル

冲方 丁(ハヤカワ文庫)










The First Compression 圧縮
The Second Combustion 燃焼
The Third Exhaust 排気
からなる三部作。

24回日本SF大賞とベストSF2003第一位を獲得したSFアクション。
主人公のルーン・バロットは、偽造された自分の身分を詮索しないことを条件にマルドゥック・シティ最大の合法カジノのボス、シェル・セプティノスに囲われていたが、つい自分の身分証明を調べたことから、車ごと焼き殺されてしまう。
瀕死の彼女を救ったのは、シェルを尾行していた、ドクター・イーストとネズミ型万能兵器のウフコックだった。
軍事目的に開発された技術の有用性を示すため、ドクターとウフコックは、高度能力を得て蘇生したバロットを守りながらシェルの犯罪を追う。
前半は、かつてウフコックの相棒だったボイルド、そしてボイルドが殺しを依頼するかなり変態的な集団との戦い。
後半はシェルのカジノで、ポーカー、ルーレット、ブラックジャックそれぞれのディーラーとの対決。

冒頭の「なぜ、私なの?」という少女娼婦ルーン・バロットのつぶやきは、けっこうみんな漠然と感じているじゃないかな。

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